この犬の名前は定春。 未選択 2014年02月04日 でも少なくとも自分の命くらいは守れるものが欲しい。 「・・・んぅ!!?」 まるでドラえもんの四次元ポケットのようなデイバックには突っ込むことはなく、唯は手を突っ込む。 すると、指先に何かが引っかかる。 とても大きくて、もこもことしていた。 そしてそれを掴み、唯はデイバックから引きずり出した。 「どゆこと!!?」 デイバックから飛び出てきたのは真っ白い犬。 唯が驚いたのはその大きさであった。 それは唯の知る犬の数倍はあるものであった。 この犬の名前は定春。 奇しくもここに呼ばれている唯の後輩、梓と行動を共にしている神楽の愛犬であった。 「・・・・かわいい」 定春を見たとき、唯の口から漏れたのはそんな言葉だった。 この一瞬だけは、恐怖を忘れただただ定春に抱きついていた。 そのとき、彼女は切嗣と出会った。 「えっと・・・」 一瞬の沈黙。 唯も、切嗣も一瞬言葉が詰まる。 PR